公立大学法人 奈良県立医科大学附属図書館(奈医図=ないと)のブログです。

漢方ーKANPOー

皆さんは「漢方」という言葉を聞いて、まず何を思い浮かべますか?

「苦い💦」とか「独特の味がするー😨」とか、色んな反応があると思いますが、

私が受診先(not奈良医)の先生から「漢方出します!」と言われたときに感じる

「漢方」という言葉の絶対的な安心感。これ、分かってくれる人もいるはず。

 

これまでに、服薬アドヒアランスもぶっ飛びそうになるぐらい薬の数や副作用に悩まされたことある人あるあるかな?と思うんですが、「薬」と言われると、反射的にまた薬~??😢となってしまうところ、「漢方」と言われると「飲みます!飲ませてください!」ってなっちゃうんですよね。・・・ってなりませんか?私だけ?(もちろん漢方以外もちゃんと飲みますよ!)

 

まあ、そんな私にとっては救世主的な響きの「漢方」。なんとなーく、西洋薬より安全性が高い気がして喜んでいたけど、ふと、そうなのか?本当にそうなのか?が気になり始めて、我が図書館の薬剤師免許持ちのYちゃんに聞いてみる。

 

わい:「漢方って妊娠してる人とかにも処方してもらえるし、安全性が高いんよね?」

Yちゃん:「漢方はお花とか植物とかからできてるから、お腹の赤ちゃんに悪影響を与えることは少ないと考えられています。けれど、注意する必要のある漢方もあるので、妊婦さん個人が自分で判断するのではなく、医師や薬剤師に相談して適切に内服すれば大丈夫です!」

 

ほほう、なるほど。そういうことなのかとなんとなく納得。

その後、こういう疾患の人にこんな漢方が効いたという論文の話などを教えてもらいつつ、自分でも気になった記事を探してみる。

臨床の先生方からの人気も高い羊土社の「総合診療のGノート」(現在は発行形態が変わりシリーズGノートとして刊行中)の2020年4月号~2021年2月号に掲載されたコラム『漢方処方のなぜ?がわかる!』(吉祥寺中医クリニック、日本東方医学会会長 長瀬眞彦著)を読みなど。とても分かりやすく、中医学とは~、西洋医学とは~、のいろはのいの字もあまり分かってない自分にはしっくりときた。

Yちゃんに教えてもらった日本東洋医学会のHPの医療関係者向けページにある漢方製剤の記載を含む診療ガイドライン(2019)の記述の一部をまとめたものなども興味深く拝見。面白い。

 

漢方、奥が深そうだな~。

お花が薬になるってなんだかロマンチックですね。

 

▪▪▪▪▪▪▪▪▪ 以下、ご紹介した文献など ▪▪▪▪▪▪▪▪▪

<図書館2F閲覧室 新着雑誌コーナーに配架>

◎漢方処方のなぜ?がわかる!(第6回)(最終回) 下痢→六君子湯 人参湯 半夏瀉心湯
Author:長瀬 眞彦(吉祥寺中医クリニック)
Source:Gノート(2188-3033)8巻1号 Page165-170(2021.02)

◎漢方処方のなぜ?がわかる!(第5回) アレルギー性鼻炎→葛根湯加川きゅう辛夷青竜
Author:長瀬 眞彦(吉祥寺中医クリニック)
Source:Gノート(2188-3033)7巻8号 Page1382-1386(2020.12)
◎ 漢方処方のなぜ?がわかる!(第4回) 気管支喘息→小青竜湯 柴朴湯 苓甘姜味辛夏仁湯
Author:長瀬 眞彦(吉祥寺中医クリニック)
Source:Gノート(2188-3033)7巻7号 Page1200-1203(2020.10)

◎漢方処方のなぜ?がわかる!(第3回) 神経症柴胡加竜骨牡蠣湯抑肝散
Author:長瀬 眞彦(吉祥寺中医クリニック)
Source:Gノート(2188-3033)7巻5号 Page799-802(2020.08)
◎漢方処方のなぜ?がわかる!(第2回) 月経困難・月経不順→当帰芍薬散、桂枝茯苓丸、加味逍遙散
Author:長瀬 眞彦(吉祥寺中医クリニック)
Source:Gノート(2188-3033)7巻4号 Page658-661(2020.06)

◎漢方処方のなぜ?がわかる!(第1回) こむらがえり→芍薬甘草湯
Author:長瀬 眞彦(吉祥寺中医クリニック)
Source:Gノート(2188-3033)7巻3号 Page496-497(2020.04)

<学会HP>
日本東洋医学会HP『漢方製剤の記載を含む診療ガイドライン2019 KCPG2019 』漢方専門医認定機関、日本東洋医学会 | 漢方製剤の記載を含む診療ガイドライン 2013 (jsom.or.jp)(2022/06/06)

 

*その他、漢方医学の関連図書は図書館2F閲覧室北側の右側書架、490.9に配架 しています。